本日21:30ごろを起点に仮想通貨市場が大きく下落方向に向いています。
なぜでしょうか?
答えは本日21:30にコアPCE(Personal Consumption Expenditures Price Index)の発表があり、予想を大きく上回ってしまったためです。
1. コアPCE
ニュースなどで「コアPCE」という言葉を聞いたことはありますか?
これは、アメリカで発表される物価上昇(インフレ)の指標のひとつです。
正式には「コア個人消費支出価格指数」といって、食料品やエネルギーを除いた消費の価格変動を表しています。
ちゃんと簡略式も載せておきますね、興味がない方は数式を見なくても本質だけわかっていればOKです。
コアPCE価格指数は、以下のように算出されます(食品・エネルギーを除く):

たとえるなら、
去年100円のボールペンが10本売れたとします。今年は105円で10本売れました。
そうすると、今年は物価が5%上がって売れた個数は同じなのでインフレ気味だという判断になりますよね。
このようにして、食料とエネルギーを除いたすべての合算の比がコアPCEです。
なぜ食料とエネルギーを除くの?と思うかもしれませんが、これらは天候や国際情勢の影響を受けやすく、価格の変動が大きいため、安定した物価の傾向を見るには除外した方が正確だからです。
そしてこの「コアPCE」は、アメリカの中央銀行(FRB)が金利を上げるか下げるかを決めるときに最も重視している指標なんです。
2. コアPCEと仮想通貨の関係
では、このコアPCEとビットコインなどの仮想通貨にどんな関係があるのか説明します。
仮想通貨は「リスク資産」
仮想通貨は、株式などと同じように値動きが大きく、リスクのある資産とされています。そのため、金利が上がると買われにくくなり、金利が下がると買われやすくなるという性質があります。
コアPCEが高いとどうなる?
コアPCEが高い=物価が上がっている(インフレ)というサイン。
するとFRBは**物価を抑えるために金利を引き上げる(利上げ)**ことがあります。
利上げされると、ドルや米国債のような安全資産に資金が流れやすくなり、仮想通貨にはお金が集まりにくくなるため、価格が下がりやすくなります。
コアPCEが低いとどうなる?
逆に、コアPCEが下がっている(インフレが落ち着いている)と、FRBは利下げや緩和的な政策をとりやすくなります。
すると、仮想通貨などのリスク資産にお金が戻ってきやすくなり、価格が上昇しやすくなるのです。
3. まとめ
最後に、コアPCEと仮想通貨の関係をまとめてみましょう。
コアPCEの動き | FRBの対応 | 仮想通貨への影響 |
---|---|---|
上昇(インフレ) | 利上げ → 締め付け | 売られやすい(下落傾向) |
低下(インフレ収まり) | 利下げ → 緩和 | 買われやすい(上昇傾向) |
コアPCEは一見、仮想通貨とは関係ない経済指標に見えるかもしれませんが、投資家の心理や金の流れを左右する重要な要素です。
仮想通貨に投資している方にとっても、定期的にチェックしておきたい指標のひとつと言えるでしょう。
金利についてはまた別途超絶わかりやすい記事を書こうと思っていますので、楽しみにお待ちください!
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